文部科学省 家庭教育専用ページより

 

参議院議員(全国比例区)の赤池まさあきです。

 

去る2月14日(火)、自民党本部で、文部科学部会(亀岡よしたみ部会長)・青少年健全育成推進調査会(中曽根弘文会長)の合同会議が開催され、議員立法の「家庭教育支援法」の審議が行われ、承認されました。

 

教育基本法が制定されて「家庭教育」が明記されて10年。同法に基づき、教育振興基本計画が作成され、全国2万の小学校区全てで家庭教育の支援策を実施するという目標が掲げられました。予算が計上され、各種事業が実施されてきましたが、まだまだ課題山積です。そこで、教育の出発点である家庭や保護者をしっかり応援していくために、河村健夫先生、下村博文先生、上野通子先生はじめとした関係議員が長年調整し努力して積上げてきたのが今回の議員立法です。法律制定の前に、既に全国の8県市では、地方議会が家庭教育支援条例として先行して制定して、取組みが始まっています。

 

私も、全国各地のPTAや地域の方々と意見交換していて、家庭・地域の教育力低下に対して、家庭教育支援の充実の要望を数多く頂いてきました。

 

同法案は、家庭教育の目的、基本理念、国・地方・学校・保護者・地域住民の責務と関係者の相互連携を強化し、財政上の措置、国や地方の支援基本方針の策定、学習機会の提供、人材の育成、支援活動への支援、啓発活動、調査研究及び情報の提供等を定めています。

 

今後、各党の賛同を得て、国会へ提出されることになります。ぜひ一日も早く法律を成立させたいと思っています。

 

●的外れな批判

 

 以上のような法制定の動きについて、的外れな批判があります。家庭に政治や行政が介入すべきではないとか、国の押しつけだとか、果ては安倍政権の憲法改正への布石だ、戦前回帰といったものです。

 

「まるで戦時体制 自民が提出「家庭教育支援法」本当の狙い」

 日刊ゲンダイhttp://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/197667

「『家庭教育支援法』提出、安倍政権の真の狙いは憲法24条の改正か」

 週刊女性2月7日号 http://news.livedoor.com/article/detail/12649141/

 

 家庭や個人に政治や行政が介入するのは確かに問題ですが、各種社会保障制度のように、支援するのは、国の責務でもあります。医療・福祉は良くて、教育支援はダメだという理屈は成り立ちません。押しつけにならないように、限定的な支援は大事な政策だと思っています。憲法改正への布石、戦前回帰云々は、お話になりません。

 

●立法事実とは~家庭・地域の教育力低下

 

 なぜ家庭教育支援法が必要なのか。その立法事実は、教育は学校だけで行うものではなく、当然家庭が第一であり、そして地域の連携によって実施されるものです。

 

しかし、近年の核家族化やひとり親世帯の増加、離婚、晩産化、貧困の増加等の家庭の変化によって、児童虐待、不登校、ニート、ひきこもり等の増加が社会問題化し、学校はそれなりに機能していても、家庭や地域の教育力が低下し、子供の生活習慣は若干改善してきましたが、携帯やスマホの普及によって新たな課題に直面しています。

 

家庭の現状と課題について、文部科学省が次のようにまとめています。

(出所)文部科学省「家庭教育関連データ」

http://katei.mext.go.jp/contents2/pdf/H26katei_kanren.pdf

 

【家庭の変化】

 ・50年間で一世帯当たりの人数が5人から2・51人と半減。

 ・三世代世帯の割合が15%から7%に半減し、ひとり親世帯が5%から7%と若干増加。

 ・父子世帯は100万と横ばいだが、母子世帯が600万弱から800万超えで増加。

 ・離婚は近年29万組から23万組と減少傾向だが、平成に入ってから20万組超え。

 ・親が離婚した未成年の子は20万人(H25)。

 ・共働き世帯が平成7年頃逆転し、1千万越え。主婦世帯は1千万から約750万へ。

 ・平成になって国際結婚は急増し、毎年20万組超え。

 ・晩産化が進み、30歳を基点とすると7:3から4:6へ。20歳未満出産も増加。

 ・要保護及び準要保護児童数が増加し、20年間で倍増し160万人弱へ。

 ・子供がいる世帯の相対的貧困率が増加し16%へ。ひとり親世帯では5割超え。

 ・我が国の子供世帯の相対的貧困率は、世界で25位。

 ・少子化が進み、年間の出生数が底を打ち100万人、出生率は若干改善し1・45。

 

【社会問題化】

 ・児童虐待相談件数は平成に入り急増し、7万超え。

 ・不登校児は、中学生で平成に入り1%から2・72%へ。小学生は0・14から0・37%へ。

 ・ニート(無業者)の若者は、20年間で40万人から60万人へ。

 ・ひきこもり者は、推定70万人で若者人口(15~39歳)の1・79%。

 ・子育ての悩みや不安について、保護者の4割が抱えている。

 ・少年犯罪は平成に入り減少傾向にあり、30万人から10万人へ。

 ・教師が望む児童の不適応予防には、①補助員配置、②少人数学級、③保護者の協力。

 ・大学進学率は、両親の年収と高い相関関係がある。

 

【学校は機能しても、家庭・地域の教育力は低下】

 ・学級がうまく機能しない学校は12%から7%へ減少傾向(埼玉県)。

 ・約8割の親が家庭の教育力を低下していると実感している。

 ・平日親が子供と接する時間が減少し、ほとんどない父が4人に1人もいる。

 ・平日父と子供の接する時間が30分以下の割合が5割以上もいる。

 ・子育て期の男性は週60時間以上働き、家事や育児の時間は世界的に最も低い。

 ・家族と過ごす時間が取れない理由は、「仕事が忙しいから」が8割弱と最も多い。

 ・近所との関わりが、5割から6割と薄れていく傾向がある。

 ・保護者にとって、個人主義の台頭で地域の教育力が低下していると56%が実感。

 ・地域とより親密なつきあいのある人は子育てへの不安が少ない。

 ・保護者にとって、あればいいと思う地域活動は、子育て相談活動が6割で1位。

 ・子供が通う学校に満足している回答が74%から79%と増加。

 ・企業から見た人材の評価は、3分の1が低下と回答。

 

【子供の生活習慣は若干改善しても新たに情報化の問題も】

 ・平日の子供の起床時刻は早くなってきている。午前7時以前が小8割、中7割。

 ・同就寝時刻も早くなってきている。

・平日の睡眠時間は、小学生が若干増加し、中学生は若干減少。

・朝食を毎日食べる児童・生徒の割合が増加している。欠食は小6で12%、中3で16%。

・小中学生の約9割が近所の人に挨拶しています。

・平日、学校外での学習時間が1時間未満の小6は38%、中3は40%。

・学校以外に、普段、1日読書をまったくしない割合は、小6が19%、中3が34%。

・テレビ・ゲーム等の利用時間は2時間以上の小6は6割超、中3は5割超。

・家族と話をあまりしていない割合は、減少しているとはいえ小6で2割、中3で3割。

・平日携帯やスマホを1時間以上利用している割合は、小6は15%、中3は5割弱。

・思いやりや倫理感がある小6や中3はともに9割超。

 

●家庭教育の具体的支援策

 

以上の課題を解決するために、文部科学省では必要な予算を計上して、次のような具体的施策を展開してきました。

(出所)文部科学省 家庭教育専用ページ

http://katei.mext.go.jp/index.html

 

平成28年度 家庭教育支援予算額

 (1)訪問型家庭教育支援体制の構築 28百万円(H28新規)

経済的困難をはじめとする様々な問題を抱え込み主体的な家庭教育が困難になっている家庭やその子供に対して、学校や地域の関係機関等と連携した家庭教育支援チーム等による訪問型支援等の幅広い支援を行う家庭教育支援体制を構築。都道府県5か所、市町村2か所に委託中。

 

(2)多様な主体の参画による家庭教育支援 18百万円(22百万円)

家庭をめぐる問題が困難化する中で、効果的な家庭教育支援を推進するために、子供の発達段階に応じた学習プログラムの学習内容や効果等の分析、父親やシニア世代等の多様な主体の参画による家庭教育支援の全国的な研究協議、企業等における家庭教育支援の充実のための効果的な取組手法の検討等を実施。

企業も家庭教育応援団 http://katei.mext.go.jp/contents5/index.html

 

(3)学校・家庭・地域の連携協力推進事業 5,246百万円(5,079百万円)の内数

すべての親が安心して家庭教育を行えるよう、地域人材の養成や、家庭教育支援チームの組織化(現在160)、学校等との連携により、身近な地域における保護者への学習機会の提供や相談対応等の支援活動を実施するほか、家庭教育支援員の配置による家庭教育支援体制の強化。来年度予算案では、1千か所で実施予定。

家庭教育支援チーム http://katei.mext.go.jp/contents4/index.html#block1

 

(4)子供の生活習慣づくり支援事業   26百万円(30百万円)

官民連携による子供の生活習慣づくりに関する全国的な普及啓発を行うとともに、中高生を中心とした子供の自立的な生活習慣づくりを推進するため、家庭と学校、地域の連携による生活習慣改善のための実証研究(中高生を中心とした生活習慣マネジメント・サポート事業)を実施。   

http://katei.mext.go.jp/contents2/pdf/H28_kanrenyosan.pdf

 

それ以外にも、次のような事業を展開しています。

 

○「早寝早起き朝ごはん」運動

平成18年から開始した、子供たちの生活習慣を改善しようとする国民運動。10年経って、一定の成果が出てきています。

http://www.hayanehayaoki.jp/about.html

 

○親子「三行詩」の募集

全国のPTAと連携して、親子で「三行詩」を作成して応募すると、優秀作品は表彰されます。毎年多くの応募があり、親子の交流に一役買っています。

http://katei.mext.go.jp/contents3/index.html

 

○子供読書の情報館

読書の時間の低下が叫ばれる中、子供の読書活動を推進するための方策を紹介して、低下に歯止めをかけています。

http://www.kodomodokusyo.go.jp/

 

○家庭教育手帳

就学前、小学校低・中学年、小学校高学年・中学生の3種類のハンドブックを作成しています。様々な知恵が盛り込まれています。ぜひご一読ください。

http://www.mext.go.jp/a_menu/shougai/katei/main8_a1.htm

 

○家庭教育支援の推進方策に関する検討委員会

毎年度に有識者会議を開催して推進方策を検討しています。

http://www.mext.go.jp/a_menu/shougai/katei/1376200.htm

 

○全国家庭教育支援研究協議会

年に1回関係者が一同に会して、全国大会を開催して、情報交換会を実施。

http://www.mext.go.jp/a_menu/shougai/katei/1379865.htm

 

○農林水産省「めざましごはん」

朝御飯を通じた食育を推進しています。

http://www.maff.go.jp/j/soushoku/kakou/mezamasi/family/top.html

 

○厚生労働省・児童委員等の積極的な活用

地域にいる児童委員との連携を強化。

http://www.mext.go.jp/a_menu/shougai/katei/1262950.htm

 

 ○省庁が連携して、児童虐待から子供たちを守るための施策を展開中

  http://katei.mext.go.jp/contents7/index.html

 

 以上、家庭教育支援法を成立させて、全国2万の小学校区全てで家庭教育支援策を実施するために、予算を増額確保して、以上のような施策をさらに強力に推進していきたいと思います。

 

 ぜひ多くの方々のご理解とご支援を賜りますよう心よりお願い申し上げます。

 

私は、わが国の伝統的な精神、智・仁・勇の「三徳」に基づき、「国づくり、地域づくりは、人づくりから」をモットーに、全ては国家国民のために、日々全身全霊で取組みます。 私は、わが国の伝統的な精神、勇・仁・智の「三徳」に基づき、「国づくり、地域づくりは、人づくりから」をモットーに、全ては国家国民のために、全身全霊で取組みます。私は、わが国の伝統的な精神、勇・仁・智の「三徳」に基づき、「国づくり、地域づくりは、人づくりから」をモットーに、全ては国家国民のために、全身全霊で取組みます。

 

…………………………………………………………………………………

 

●動画 日本文化チャンネル桜「日いづる国より」 

 

 中山恭子参議院議員と対談しています。ぜひご覧ください。

12月16日「朝鮮問題とテロ対策」 https://youtu.be/S86-PS8cpAs

12月23日「憲法と天皇・象徴制と自由意志」 https://youtu.be/CS_fHD6f-RI

 

…………………………………………………………………………………

 

●熊本大地震の被災者支援を

 

熊本地震の被災者の方々には、心よりお見舞いを申し上げます。

政府では、被災者支援のための情報提供を行っています。

http://www.kantei.go.jp/jp/headline/saigai/kumamoto_hisai.html

 

●東日本大震災

 

 東日本大震災で被災された皆様への支援制度情報等

 http://www.kantei.go.jp/saigai/

 

…………………………………………………………………………………

 

●自民党党員募集

 

 自民党では党員を募集しております。2年以上党歴のある方には、自民党総裁選挙での投票権を持つことができます。ぜひ事務所までご連絡下さい。

 

●赤池まさあき後援会入会案内

 

後援会入会希望の方はこちらへ

http://www.akaike.com/support%20club/sc_index.html 

 

…………………………………………………………………………………

 

●多くの人に知ってもらいたいので、ぜひクリックをお願いいたします。

http://blog.with2.net/link.php?797820:1510 

http://politics.blogmura.com/ 

 

フェイスブックからはご意見を書き込むことができます。

http://www.facebook.com/akaike.masaaki