自由民主会館
自由民主党公式サイトより

 

327()に、民主党と維新の党が合併して民進党が結党しました。

 

野党第一党の新党もでき、良い機会ですから、主要政党の綱領を改めて確認してみたいと思います。

 

●政党とは? 国民と政治をつなぐもの

 

政党とは何か。わが国には政党助成法以外に政党に関する法律がありません。政治活動は自由であり、規制する法律はありません。同法は、政治団体の内、国会議員5名以上、もしくは直近の国政選挙で2%以上の得票を得たものと定義しています。同法の第一条目的の項には、「議会制民主政治における政党の機能の重要性」を指摘し、「政党の政治活動の健全な発達の促進及びその公明と公正の確保を図り、もって民主政治の健全な発展に寄与する」としています。政党の健全な発達が、議会制民主政治の健全な発展につながるというわけです。

 

改めて、政党を定義すると次のようなものになるのではないかと思います。

①共通の政治理念と政策を掲げ、②部分代表の構成員によって、③国民の理解と支持を得て、④選挙運動を通じて、⑤議会で立法等の行為を行い、⑥与党として政権を担い、または野党として政権を監査し、⑦わが国の国民の信託に応える、⑧政治団体である。国民と政治をつなぐものと言えます。

 

②で敢えて部分代表と書いたのは、人間は不完全な存在であり、国民の全体を代表する理念を掲げても、実際のところは全ての国民を代表するのは困難で部分を代表するに過ぎず、部分を代表する政党が複数あることによって、多くの国民の意思を議会に反映させようというものです。政党が英語名でパーティ=PARTYというのも、部分=PARTと同義なのもそういう意味だと思います。

 

欧米の政党とわが国の政党の違いは、党員の組織率や党や議員の活動への参加率だと言われています。相対的に欧米は高く、わが国は低いというのです。それは、国民の政治判断の情報源の問題に繋がってきます。欧米は直接政党や議員からの情報で判断する比率が高く、わが国はマスコミからの情報源に頼りがちになりやすいというのです。そのマスコミが偏向していたなら、当然判断も誤ります。

 

政党の立党宣言や綱領を見れば、その党の目指すもの、特色が浮き上がってきます。以下、各党の綱領を読み比べて、どの政党を支持するのか、自分自身を代表してもらうのか、判断材料として頂ければと存じます。

 

●自由民主党とは? 自主憲法制定が党是

 

 自由民主党は、昭和30年に立党しました。共産主義や社会主義が跳梁し、保守政党が分裂と闘争を繰り返す中で、「党の使命」として次のように宣言しました。

 

「国内の現状を見るに、祖国愛と自主独立の精神は失われ、政治は昏迷を続け、経済は自立になお遠く、民生は不安の域を脱せず、独立体制は未だ十分整わず・・・」

「ここに至った一半の原因は、敗戦の初期の占領政策の過誤にある。」

「初期の占領政策の方向が、主としてわが国の弱体化に置かれていたため、憲法を始め教育制度その他の諸制度の改革に当り、不当に国家観念と愛国心を抑圧し、また国権を過度に分裂弱化させたものが少なくない。」

「わが党は、自由、人権、民主主義、議会政治の擁護を根本の理念とし」

「国民大衆と相携え、第一、国民道義の確立と教育の改革 第二、政官界の刷新 第三、経済自立の達成 第四、福祉社会の建設 第五、平和外交の積極的展開 第六、現行憲法の自主的改正を始めとする独立体制の整備を強力に実行し、もって、国民の負託に応えんとするものである。」

だからこそ、自主憲法の制定が党是となっているわけです。

 自民党綱領等の基本文書 https://www.jimin.jp/aboutus/declaration/#sec08

 

●民進党とは? 民主党政権の教訓が活かされず

 

 327日に結党した民進党とはいかなる政党なのか?

 

 党綱領を確認しようと探しましたが、党の公式サイトには冒頭の宣言分しかなく、全文が見当たりません。ようやく一議員のブログに掲載されていたのを見つけました。

 民進党綱領全文 http://blogos.com/article/169103/

 

 一読して感じたのは、今と未来があっても、過去がないことです。歴史や伝統への言及がありません。わが国の長い歴史や国柄、国民性に立脚せずにして、全ての政策が空論となることでしょう。

 

「自由」「共生」「未来への責任」と美辞麗句が並びます。わが国の内外の難題についての現状認識がありません。「共生」とは「平等」の現代的別名であり、基本的には社会民主主義に立つということなのでしょう。「生活者」「納税者」「消費者」「働く者」の立場に立つとのことで、階級闘争の残滓を感じてしまいます。

 

憲法については、「立憲主義を断固として守る。象徴天皇制のもと、新しい人権、統治機構改革など時代の変化に対応した未来志向の憲法を国民とともに構想する。」とあります。天皇陛下を元首とする立憲君主制の明確化や憲法9条を改正する意志はなく、自民党の違いを明確にしています。また、新しい人権を加憲するところは公明党、統治機構改革はおおさか維新の会と共通であり、各党との共闘の可能性を模索したいということなのでしょう。

 

「新しい公共」という概念を持ち出し、既存の政治や行政への不信感が目立ちます。既得権は癒着であるという構造で見ており、弱者保護を優先させてしまい、総合判断による国家全体を運営するという発想がありません。政権与党時代の教訓が何も活かされていません。

 

民主党政権時代に、事業仕分けで税金のムダ遣いを排し、国の借金依存体質を変える行財政改革や、政治家が自らを律し身を切るなどの政治改革で、どれだけの財源を生み出すことができたのでしょうか。一般会計と特別会計の合計で200兆円あり、1割の20兆円程度はすぐ出てくると豪語した鳩山総理のルーピーぶりを思い出しました。また、「地域主権」を持ち出しいます。主権は国家にあるもので、地域に主権を持たせて、独立でもさせて、連邦制国家にでもなるつもりでしょうか。

 

「原発ゼロ」から「原発に頼らない社会」を目指すとありますが、どう実現しようというのでしょうか。

 

「人への投資」とあり、「コンクリートから人へ」を思い出しました。公共事業悪玉論によって、地方への公共投資が減少することで、地方が益々疲弊することが分からないのでしょうか。

 

「国を守り国際社会の平和と繁栄に貢献する」ために「現実主義を貫く」とあります。「我が国周辺の安全保障環境を直視」と書いてある一方、「日米同盟を深化させ、アジアや太平洋地域との共生を実現」とあります。「国際連合をはじめとした多国間協調の枠組みを基調」にして、「核兵器廃絶、人道支援、経済連携などにより、開かれた国益と広範な人間の安全保障を実現する」ともあります。国連憲章に明記されている集団的自衛権行使に反対していて、日米同盟深化とか、国益とか言うのが、矛盾していると気づかないのでしょうか。「アジアや太平洋地域との共生」というと「アジア共同体」を思い出すのは私だけでしょうか。

 

以上、民進党を評価する積極的な理由が見つかりません。このような民進党に国民の多くの支持が集まることがあるとしたら、全て自民党の体たらくに起因する消極的な理由だと思います。ここのところの自党議員の失言等、自省自戒していかなければなりません。

 

●日本共産党とは? 天皇制廃止と二段階革命論

 

 今夏の参院選で、民進党が共産党等との野党連合を各地で構築しています。改めて、共産党がどういう政党であるかも確認しておきたいと思います。

 

日本共産党綱領全文 http://www.jcp.or.jp/web_jcp/html/Koryo/

 

 まず、大正6年ロシア革命が起こり、ソビエトが建国されました。そして、ロシア国内だけでなく、世界各地で共産主義革命を起こすために、コミンテルン国際共産主義運動が起こります。そして、わが国においては、大正10年にコミンテルン日本支部準備委員会として、日本共産党準備委員会が設立され、大正11715日に、コミンテルン日本支部として日本共産党が結党されました。その目的は、わが国における共産主義革命であり、天皇制廃止でした。

 

 戦後、GHQの占領政策によって、合法化されて、公然と活動し始めます。戦後の混乱期でもあり、共産主義運動は拡大し、武装蹶起し暴力主義に走る者もあらわれます。共産党は「わが党が党として正規の機関で「暴力革命の方針」をとったことは一度もない。」(323日山下書記長「しんぶん赤旗」より)と弁明していますが・・・

 

 現在でも、綱領に「天皇の制度は憲法上の制度であり、その存廃は、将来、情勢が熟したときに、国民の総意によって解決されるべきものである。」と現代的な柔らかい表現にはなっているが、「天皇制廃止」のスローガンは降ろしていない。

 

 また、日米安保条約を廃棄し、「国民の合意での憲法第九条の完全実施(自衛隊の解消)に向かっての前進をはかる」として、自衛隊廃止も目指しています。

 

 各種の民主主義革命の次には、資本主義を乗り越え、社会主義・共産主義の社会への前進をはかる社会主義的変革を目指している。「革命」と「変革」と言っていますが、内容は同義です。戦前の二段階革命論と変わっていません。

 

 322日に政府は閣議で日本共産党について、「警察庁としては、現在においても『暴力革命の方針』に変更はないものと認識している」「現在においても、破壊活動防止法に基づく調査対象団体である」と指摘し、共産党が戦後に合法政党となって以降も「日本国内において暴力主義的破壊活動を行った疑いがあるものと認識している」とする答弁書を決定しています。鈴木貴子衆院議員の質問主意書に答えたものです。

 http://www.asahi.com/articles/ASJ3Q5J68J3QUTFK00K.html

 

 このような民・共連合を皆さんはどのように思われますか?

 

その他政党はこちらへ

●公明党 https://www.komei.or.jp/komei/platform/

●おおさか維新の会 https://o-ishin.jp/policy/outline/

●日本のこころを大切にする党 http://nippon-kokoro.jp/policy/

●日本を元気にする会 https://nippongenkikai.jp/aboutus/principles/

●社会民主党 http://www5.sdp.or.jp/vision/vision.htm

●生活の党 http://www.seikatsu1.jp/about

●新党改革 http://shintokaikaku.jp/web/manifesto.html

 

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●日本文化チャンネル桜番組「日いづる国より」動画公開中

 

 日本文化チャンネル桜の番組「日いづる国より」で、作曲家のすぎやまこういち先生、中山恭子参議院議員と鼎談しています。ぜひご覧ください。

 

1211()「拉致問題~総連と朝鮮学校、対外諜報機関の設立を」

https://www.youtube.com/watch?v=lLnrLIAnHOg

1218()「義勇公に奉ず~テロ対策と教育再生」

https://www.youtube.com/watch?v=HoKyEQvz4Kk

 

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●自民党党員募集

 

 自民党では党員を募集しております。2年以上党歴のある方には、自民党総裁選挙での投票権を持つことができます。ぜひ事務所までご連絡下さい。

 

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 今後も、「国づくり、地域づくりは、人づくりから」をモットーに、日本国家国民を守るために、全身全霊で駆け続ける覚悟の赤池誠章です!

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