タカハシの天体望遠鏡「FC―76DC」で初めて直焦点撮影に挑んでみました。……ここだけの話、半分は衝動買いでした。後で苦しくなるかもしれないと分かっていても買ってしまうのは人間の業ですよね~(他人事)。
それはさておきファーストライトの一枚です。
前にも掲載したM31「アンドロメダ銀河」です。露出時間180秒×5枚(ISO1600)です。いやーここまで写るとは思っていませんでした。今までは他の方が写した写真をただ見ているしかなかったのですが、ついに自分で撮れるようになったと思うと感無量です。
それにしても改めて見ると大きな銀河です。これでも約250万光年彼方にあるのですからいかに大きいかわかります。ちなみに空の暗い場所ならば肉眼でもぼんやりと見えます。
続いて初めて撮影に成功したM33です。露出時間180秒×4枚(ISO1600)です。かなり大きな銀河ですが、非常に淡くてコ・ボーグでははっきりと写りませんでした。おおよそ300万光年彼方にある銀河です。もっと時間をかけて撮影したら面白いかもしりません。
3番めはM45……「すばる」です。露出時間180秒×4枚(ISO1600)です。星間ガスをまとった姿を初めて撮影できました。天体までの距離は443光年。銀河ではないのでかなり近いです。といっても、今見ている姿は443年前の姿……室町幕府が滅亡した頃ということになるのですが。
最後は前回のブログにも掲載したNGC7000「北アメリカ星雲」です。露出時間180秒×4枚(ISO1600)です。ここまで鮮明に写すことができました。無数の星がある天の川の中に浮かんでいるかのような幻想的な姿です。ちゃんとしたフィルタを使えばもっと鮮やかになると思いますが、まずは満足です。天体までの距離は約2200光年です。
撮影機材は下記の通り。
鏡筒:タカハシFC―76DC(レデューサー使用で焦点距離417mm・F5.5)
赤道儀:ビクセンSXP赤道儀
ガイド鏡:ペンシルボーグ
ガイド用カメラ:ASI224MC
ガイドソフト:PHD2
カメラ:キャノンEOS60D(公害カットフィルター内蔵)
今回の撮影は自宅前ではなく山の上で行いました。はっきり言って……寒くてたまりませんでした。気温3度の上に風まで吹く悪条件でずっと震えていました。ですが、暗い空を求めて遠征したかいがありました。
それにしても、FC―76DCは高性能でした。普通の望遠鏡より高いのですが、「一生使う一本」になりえる程です。やっぱりこういうのはケチっては駄目です(と自分に言い訳)。今度は冬の散光星雲……バラ星雲や馬頭星雲にも挑戦してみたいですが、ちゃんとしたフィルタを買うか検討します。