春や春。

寒牡丹は上野東照宮(FB山崎信成氏)

/納骨の過ぎればみなで献杯す故人のことは酔いの彼方に

/生と死はただ事ならずとなりでは

子どもの遊ぶ声動(ゆ)るがるれ

(山崎信成さんの探訪お写真を参考に)

/寒牡丹年寄りばかり長居して

/寒牡丹さんだらぽっち藁ぼっち

/寒牡丹陽の向く方に藁ボッチ

「しんしんと苑の青空寒牡丹」(白翠女)

/東照宮春待ち切れず寒牡丹

中央道釈迦堂PAの丘に上がりて。

/釈迦堂の丘に上りて天空すあれに見ゆるは白根三山

/今まさに虚空を口に呑み込まん縄文土偶万余の年を

/農鳥に塩見 見るたび幻の齢(よわい)ばかりがただ過ぎてゆく

/供花一輪仏壇に上げ手を合わす今から帰郷どうぞよろしく

最近は神頼みばかりだなぁ(笑)

 

倉石智證

お日様にこにこ

にこにこお日様

石垣ほこほこ

ほこほこ硬い

カネチョロぴょこぴょこ

ピョコピョコひとり

風のまにまにこちらを向いて

あっかんべーと舌を出す

2023,1,21「まあたらしい一日」いしいしんじ

(文)tupera tupera

(絵)答えなんかあるわけもない

「わからなさ」をぴょんと飛び越え抱きしめられる

 

チューリポの咲き披く音もするよ

耳をすませば蟻のはいずる音も

忘れていたことを憶ひ出す

チンチンの皮をひっぱって

赤ん坊のやうに泣くんだ

しょつぱいなぁ

涙がぽたぽたころころ転がって

カネチョロがぼくの手のひらに飛び乗って来る

お日様も僕の手のひらいっぱいに

チューリポの花片

小首をかしげてね

貴婦人にパラソル

これはかーさんには内緒だね

 

ぴょこぴょこひとり

にこにこあったかな

なみだが透明に膨らんでいって

秘密ばかりがいっぱいになって

さあさ、どうしませうか

アンドゥトロワ、アンドゥトロワ

蟻さんと蟻さんがごっつんこ

橋を渡ればあっちの方へ

渡ればこっちに帰れない

 

倉石智證

雪の朝。

/あからえく万年青(をもと)に雪の白さかな

/淡雪に陽が射すほたりぽたり哉

/自由律ぷかりぷかりや春の雲

/春風や渡る世間に鬼はなし

/初雪や庭にためらう一歩かな

/鬼瓦みたいな人の雪始末

/まつろはぬモノも隠して雪ふるふる

/屋根越えて富士の高嶺に雪の朝

/梅林に紅さすにはか胸騒ぎ

/初雪や瓦風情の模様かな

/北国に顕著なる雪ひと困らす(2/7)

/悴んでわが身の阿諛を考える「大統領閣下」(2/8)

/煩悩をひとつ返して赤子の字、肝に銘じる肝に銘じる

あんなに筆文字も上手だったば様が…

「日記をつけました」

住所もばらけてきた。

ぼくも生きていたら確実にこうなるのかな。

 

倉石智證