寒波後梅花。

/八つ颪の風にかしづく盆地かな

/リハビリや家居少しも温まらず

/黒檜山寒波来ている気を付けて !

娘はコーチを頼んで赤城山は黒檜山登山に。

/寒くても昭和百年冬一徹

/蒸し饅頭眼鏡外してほほばりぬ

/大寒波家居斜めに歩きをり

/村道を鐘鳴らしゆく火の用心

/桜色にばば気持ちよく転がされ訪問入浴バイタルは良し

/梅一輪武骨ばかりが便りにて

/春燈やきつねの嫁入りありとかや

そして梅花が咲いて一気に春が来たのです。

ひゅっと何かが来てね

ばーさんをさらってゆく

ばーさんの脳ミソはどんどんちぢこまっていって

ばーさんは天井のあらぬところを指さして

あれあれと云ふ

なにかが現われては消えてゆく

ぱーさんは妻のことをたうたう花ちゃんと呼んだりして

ばーさんの脳ミソの辺りぢゅうは春みたいになって

あたたかな陽射しがぽかぽかしています

 

倉石智證

北横岳ロープウェイ、

ピラタスゲレンデ。

お客様は半分くらいが北横岳登山の方たち。

人気だね。

『だれやみ』

センセは小淵沢で学者やってんど/でも奥様が3年ほども前に亡くなられて少しかなりさみしい/野菜炒めが得意で、聞いてみるとキャベツ炒めて肉を炒めて信州合わせ味噌、それなら僕も出来そうだ/実際はチンが多いんだって/耳が遠くなられてね/最近は認知症も心配だと/昨日食べたものが分からない、だなんて/ぼくに昨日は何食べたの/なんて逆襲して来る/「急に云はれても」(笑)/まあしかし、独りは良くないわあ/エーワンシーは6を超えるんだって/しかし、甘いものは隣に置いておいて/それとは別にあるこほるもめっぽう進む/奥さんが薩摩と云ふこともあって『だれやみ』って知ってるかと聞かれた/チョイト宵の口の一杯らしいが/どうも最近のお店屋さんの焼酎は薄くてなんネエ/お休みになる前は濃い目のお湯割りを召し上がるんですって/しかし、センセちょっとフレイルだわぁ/一本滑ってもうコーヒータイムだものなぁ。/午前中にロープウェイ3本。それでランチタイムになりました。けふはお空に貼り付けたやうな青空、風もなく微動だにしません。氷点下10℃でしたがたちまち気温も上がり、栂の葉からはあれあれ雪が垂り、あゝ、たしかにもう春がやって来たんだ。生ビールの泡がやたらにうれしいのです。センセも久しぶりに人と話して楽しかった、だなんてね、久闊を叙す。他人事じゃありません。

 

倉石智證

静かな日曜日。

2/23(日)晴れ。静かな日曜日だ。静かな日曜日に賛成する。お布団を干し掃除機をかける。控えめでつつましやかな日曜日。ば様はテーブルに指を組みお祈りを捧げている。昼食は細麺のしょうゆ味ラーメン。午後、スキーにワックスをかける。火曜日にスキーに行こうかなと考えている。ピラタススキー場。北横岳ロープウェイ。予報を見ると相当寒そうだ。寒さには慣れなければいけない。骨の芯まで寒くなるのを我慢しなければいけない。この先何があるか分からないからだ。あすこでは灯りもなく寒さの中でおろおろしている人たちがゐる。こんなちっちゃな子供たちまで抵抗してゐる。ぼくは一体我慢できるのかな。雪の中を匍匐前進。味方にも寛容になれるかな。ためらいはある。30キロの背嚢を背負って5㌔は走り抜けなければいけない。頻尿に下着を濡らして最後尾に蹤く。ハッハ、息が上がりぼくは目覚める。ハッハ、最後は呼ばれたのに寝たふりをする。

昨日はNHKで「ウクライナ女性兵士」のドキュメントを観た。

今に続く痛苦、困難、耐えきれないね。

 

倉石智證