台風一過。

梧桐と曼珠沙華。

故整一くんの本。

/とーちゃんの仕事増やして野分かな

/台風の一過シャインの畑へと

■お隣の重雄さんはシャインマスカットの収穫です。

/のどけしや雨過ぎて聞く門の中

/梧桐を出て土鳩鳴くもの悲し

/しっかりとキリキリシャンと曼珠沙華

/秋の蚊のしつこきまでに集(たか)り来て

/目まといや飛蚊症とや老ひの先

/死者の書を疲れて読んで積んで置く

/書に疲れ秋思やみ難く故人聞く

■ああ、亡くなってもう3年経つな。

/とんとんと叩けば秋の戸外かな

/アカマンマの詩を唄ふなと道の端

■お前は赤ままの花やとんぼの羽根を歌うな───中野重治

整一くんもきっと同じ想ひかなぁ。

/韮の花白きレースのなか歩む彼はたそと問ふあれは妻なる

妻はみそ汁の具に韮の葉を摘みに。

 

倉石智證