花野からまた東京へ。

/臈長けて化粧(けわひ)にまじる秋の色

/露草の蒼にマルバルコウソウの紅に

/下二段活用秋明菊の咲いた

/ネット懸け豆泥棒のカラスかな

▲カラスが落花生の根をほじって。

/みんなみのオジサン林檎の木の向かう

杖を突きつつ踊りの稽古

■なにしろ盆踊りの名手。

/娘に上げる茄子(なすび)畑に艶めいて

/持ってけとゴーヤ胡瓜の傍に置き

/返しみるお好み焼きの裏表なにか善きことありさうな気に

/木槿咲く電気自転車子を乗せて

/朝顔のくたびれ果てて葉月残

/ベリーAのとり残されて二つかな

 

倉石智證