片時と云へど───。
片時といへど日に休まないものはない。蜂は毛蕊花の花粉を、南瓜の蔓は未開の宙へとその蔓をアンテナする。雑草は伸びて苦土石灰を撒いて管理機を転がせば、また新たな微生物との混交が行われるのだらう。畑にも日ごとに育ち、準備するものがある。そして植栽にも。梅木は頑なで、それはぼくのやうに肯じない。それが庭の奥に生い茂って、枝枝を見ればアブラムシが黒いゴマ粒の如くびっしりとたかってゐる。まずは道路にはみ出してゐる枝枝を剪定した。そしてなにしろ樹木も風通しを良くしなければならない。ぼくらもあと何年もここに栖とするわけにもいかず、とーさんは梅木に脚立で上り、樹木の中空を風の通りがいいように強剪定を施した。
風が出て来たなぁ。かーさんの呼ぶ声だ。三時のおやつに剪定した梅木を見上げれば、木の枝枝に透けて青空が気持ちがいい。鋏を研ぐ。夕暮れ時、オシロイバナもいつの間にかひそと咲いて亭主の目を愉します。片時と云へど日に休まないものはない。妻は朝から烏賊と大根の煮物を、転がり出た試し掘りの新じゃがフライと、これも自家のナス、ピーマンのニンニク生姜炒め。朝採りの胡瓜味噌である。けふも美味しく頂いて感謝です。
倉石智證












