百姓はいそがしい。

道にはみ出しものの剪定、伐採。

娘は有田陶器市へ一泊で。

/花活けて花の無聊を知りにけり

/顛末は花咲くことの宇宙論

/裏木戸は開けたまんまや翠風

/ふらこゝやそんなあはひの四月風

/いい漢モアに乗ったりロシナンテはいよはいよと草生す畑へ

/在所ではカラスノエンドウ唇に

/伸長枝道にはみ出す迷惑な梯子に上り剪りに剪りたり

藤棚の藤房、木蓮、柘榴、それに梅木。

/筋雲や世は整ひと花の苑

/吾子のごと妻はトマトに棚づくり

/パン工房つくる仕合わせ春の雲

/富士見ては娘は有田の陶器市

一泊の強行軍で。

 

倉石智證