「芋の露連山影を正しうす」(蛇笏)

/秋風や雲に告げたきことやある

/平和です秋です雲は云ひ募る

/むらさきの風にこたえてしをんかな

/曼珠沙華寿ぎのごと見えるかも

/ギンヤンマ自分の仕事ちゃんとして

/ギンヤンマ空に留まりてまた明日

/ついについに君が代蘭の穂に出でし

/秋の日や梯子に暑し蔓落とし

/梯子上って凌霄花(のうぜんかずら)蔓落とす

/葉と土にメシメシとなむ除草剤驚天動地秋の小春に

日が上がって来る。

小春日和である。

放棄地に除草剤を噴霧する。

枯葉剤は根と葉をしめ殺してゆく。

/クマ鈴や娘分け入る秋の山太郎小屋から薬師沢へと

娘は雲ノ平を目指して。

いま薬師沢からの急登を上り切った(9:43)とメールが届いた。

/蟷螂のやや構へたき目玉かな

/穂紫蘇摘む妻のつま先立ちたるを

/紫蘇摘むや水に浸けたる夜長かな

/シソの実のいずれご飯のお供かな

/昼は蝶夜は虫鳴く庭半丁

 

倉石智證