「朝顔や一輪深き淵の色」(蕪村)

/ショートステイ稲穂の里に施設かな

/カイト収まりて新涼な朝

/式部の実いよゝ香(かぐは)し紫に

/壁際に密(ひそ)と咲きけり白粉花

/柿の実の落ちて施肥する亭主かな

/露草の紫きっと雨のこと

/韮の花萎れるを待ち刈り払ふ

/畝作り一条立てて種買いに

/朝顔の紫ほめる折に触れ

/間引き菜にそろそろ腰の曲がりかけ

/大根卸たっぷりと置き鯛兜

/ふうらりと蔓の南瓜や秋の空

/採りたるを忘れてけふも万願寺

/石工事秋の美空に空音を

/秋海棠海の秋とは是いかに

 

倉石智證