台風接近。

/ひまわりの花捩じれゆく暑さかな

/ヒルガオの色目を覚ます通り雨

/ムッとして日照りの後の通り雨

/アボカドがいいと膝には夏の夕

/もう少し喜久井町まで梅雨晴れ間(漱石)

/驟雨また話の外(ほか)を持て余す

/色白の人眼を覚ます交差点

/夏だねえ焼酎炭酸にレモン

/飯田橋神楽坂上近けれどお着物の人あんまり遇わず

/西瓜食ぶ教行信証の在処(ありど)

親鸞52歳、1224,4,15日、草稿本完成されたとされる。

 

刹那覚えずといへども、これを運びてやまざれば、

命を終ふる期(ご)、忽(たちま)ちに至る。『津徒然草』

 

近づけば近づくほど、死は具体性を失い、曖昧に。

「なすすべもなく、待つともなく、死のときが来るのを待っている」。

「きみたち僧は/悩むな。悲しむな。

/私がどれだけ生きようとも、

/いつか死ぬ。それまで生きる。

/別れは来る。それまで出会う。」

『仏遺教経(ぶつゆいきょうぎょう)』

 

『教行信証』この他力の信心を獲得したとき、

人間に生まれてよかったという生命の大歓喜が起きて、

絶対変わらない絶対の幸福に救われます。

 

倉石智證