皐月の草に分け入って。

農事戦々(笑)

花柄摘み。

/ガビチョウのきれいに鳴いて皐月風

/地に落ちて芽が出て双葉こんなとこ

/松が枝の下に武者ぶる菖蒲かな

/花腐ししとけなくゆく躑躅かな

/芍薬の気を持たせける玉つくり

/従はぬものなど無しに春の風

/無残やな花殻摘みと棄てられし

/花殻摘み身をさっぱりと調えて

/用も無き枝を間引いて午後の風

/名を呼ばれ身をはしなくも小菊かな

/浮花や花の台(うてな)とみ仏の

/露草や露の便りを紫に

/粗草(あらくさ)やややたじたじと刈り払い

/溝掃除下々の草容赦なく

/門柱を出ればばばには他所の人

眼眸(めめ)も近頃見えなくなった

/云ひ寄るやヒルザキツキミ昼間から

/畝立てゝけふのビールの糧とせし

 

倉石智證