畑芥を燃やす。

雑草成敗。

「雨が来るよ」───

何してんのって/草むしり、草を引いてゐる/けふは朝6時半に畑の芥に火をつけて燃やした/家庭ゴミもついでに燃やした/松の芽掻きの芥は大分前になるので少し乾いていた/でも、林檎の疎抜(おろぬき)きの枝や葉っぱはまだ蒼いままだった/火に燻されていやいやとしおしおする/ガンバレ、燃え尽きろ/それでその間に何してんのって/溝沿いに雑草引きをした/特に畑の端の蕗の葉叢の間は丹念に草を引き抜いた/邪魔者が取り除かれたので少しうれしさうにそよとする/結局溝に沿って石垣も間から生えて来た雑草を成敗する/結局、だれが決めたんだって/おいらだなぁ/結局、排除の論理と云ふことで/でもいくらか見栄えよくきれいになった/けふはお隣さんも屋敷の畑も葡萄樹の下/みんな張り切ってぶんぶん刈り払いを掛けまわしてゐる/今夜、夜中から大雨になるからだった/お昼に焚火をチェックにゆく/しっかり全部燃えていてくれた。

 

倉石智證