ぼくは畑の縁を巡り緑の番人になる

buZuuum、ミツバチを連れて歩く

ぼくは緑の番人で花の番人で

時々家の中を硝子戸越しに覗き見る

ばあばは花の四時のうちにお休みになってゐる

過不足はないのだ

燦燦と降りそそぐ光は太陽で

e-(電子)は色に励起し

はげしく発色する

赤、黄、緑

白、紫、土色、桃色に

ばあばはどんな色に乗ってゐるのかな

夢の中ではどこかまで出かけて

どこかまで戻って来る

ぼくは緑の番人で花の番人で

気になって四六時中観察を続けてゐるが

ばあばがほんたうに眠ってしまはないかが心配なんだ

お憩みたまふ。投げ出して、突っ伏して

硝子戸越しの向かうで

声を掛ける

ついほっこらの

花の台(うてな)から落っこちさうになって

 

倉石智證