奇妙なわたしはすごく囚われて
ゆっくりとどちらかに傾いてゆく
ねじれがどうやら常習のやうだ
あんなところで穴ぼこ凹を掘っている人は
まさか自分を埋めるためだらう
食べられたり呑み込まれたり
お腹の中では一筋縄ではいかない
眼がないと思ったら尻の傍らに開いていて
それがじっと私を見つめる
1941沼祐一「どうぶつ」
障碍のある子供の作品。
さっさとやっつけて仕舞えばいいのにな
混沌はそこで大泣きに泣いた
自分で尻と頭とどこにあるのか見当がつかないのだ
大きく叩けば大音声を発するってほんたうか
敵とか味方とかもう意味をなさないらしい
蹲っていると蹴っ飛ばされた
所属番号を云いなさいってよ
混沌から這い出るためには頭と目の位置
足と腕の位置をはっきりさせなければならない
みんなが隊形を組んだり行列を組んだりしたとき少しはっきりした
隊列を組んで突撃始めたときは
あらかたのことが分かって来た
天気は猛烈に右のこめかみに
でももう引き返すことは出来ない
倉石智證
