/きっちりと虫集(すだ)き初む盆帰れ

/蜩やその日暮らしと云ふわけに

/蜩や遠くで鳴いてすぐ近く

/蜩や電信柱の連なって

/法師蝉未だ正偈(しようげ)を解けずして

/「8.15ハチイチゴ」狷介にして従はず

▲被害者ナショナリズム。深い反省、哀悼なし。「積極的平和主義」。

/どんみりとみて見ぬふりをして敗戦忌

/桃喰ひぬ刺突(しとつ)の話チャンコロと

/葛根廟キャタピラの音「8.14ハチイチヨン」

モンゴルと接する興安街から葛根廟(カッコンビョウ)へ逃避行。

9割が婦女子の1200~1300人のうち生き残ったのが112人。

キャタピラの下に踏みにじられたり、カラシニコフの銃弾の餌食に。

8/14はようやく日本政府が「ポツダム勧告」を受け容れた日。

ソビエトは8/9に満州国に参戦、侵攻。

/ヨーソロと開聞岳に翼振り

/いまだしも知覧に蛍帰り来ぬ

/水漬く屍海の面(をも)へと泡立ちぬ

草生(む)す屍緑の魂(たま)と彷徨ひぬ

/サイレンの悲しく鳴いて山祇(やまつみ)に海祇に

七八年(ナナハチネン)の滂沱を想ふ

村ぢゅうに有線のサイレンが鳴り渡った。

ば様も食卓に佇ってみんなで黙禱である。

/つつしんで黙祷白木の柱には

/靖国や古色蒼然なる顔顔顔、歴史認識恥ずかしきかな

/「お言葉」は「深い反省」菊かほる

■へいわってすてきだね

「ぼくはへいわってかんがえてみた。

へいわってなにかな。

ねこがわらう。

やぎがのんびりあるいてゐる。

よなぐにうまが、ヒヒーンとなく。

へいわっていいね。

みんなのこころからへいわがうまれるんだね。」

2013,6,23 小学校1年の安里有生(あさとゆうき)くん(6歳)

 

戦争は一人では起こせない。

必ず国家と云ふ存在が引き起こす。

ヤスクニと云ふ共同幻想。

ねじ曲がった国家と云ふ塊り。

ヤスクニには加害者と云ふ視点が抜けている。

赤紙を渡した戦争指導者たちが、

赤紙で戦地で斃れた人たちと一緒に合祀されてゐる。

イヤダて云ふ朝鮮の方たちも一緒だ。