/間引き菜に霜置く畝の白さかな

/着ぶくれて腕届かぬや下しもの紙

/挨拶はけふは寒いと部屋に入る

/枯露柿に寒さ一入粉吹きぬ

/納豆が糸曳くばばに洟水も

/陽だまりやばば飴玉で得意顔元気玉てふみなは云ふとる

/冬樹影の長く日短か

/冷えまさる甲州盆地畑仕事

/畑仕事夫婦に風の辛きかな

/里芋の穴倉掘りし四隅かな

/幾たりも訃報の届く落ち着かぬ宛名印刷櫛の歯にまた

/ウクライナではと云ひかけて手袋を取る

/息かけし寒暖計は6℃だもん

/悴んで季重ねばかり駄句ばかり

/年の瀬やいそがしケーキ上がったよ

/寒空かんくうに転がされたいと畑の芥

/オショロコマ喰ったかKAZU I(ワン)の魂を

/にゅう麺の丼に掌、悴んで

 

倉石智證