/ばーさんの風呂から上がる靴下を履くはちぐはぐ歩く彳亍てきちょく

 

 笑へるけどアブナイ。

 もう自分では靴下は履けないのかな。

「彳亍」てきちょく=鳥がきょときょと歩く様。

/永き日をマスク美人と冬隠もる

/寒き日はばばに繕ひ針仕事とほき日事ひごとを行きつ戻りつ

/おお嚏くさめ我あさってに飛んで行き

/紅梅が白梅しらうめ誘ふ日和かな

/パンケーキ三人だけであたゝかき

/袢纏で昼餉を済ますパンケーキ

/蕗の薹写真で届く松戸かな

友人の北澤兄よりsnsで届く春の便り。

/ずぐ出せと長芋を掘る逆さ掘り

/感染者一億を超ゆ梅の花

/をみなごの髪に雪梳く南口

/江戸しぐさ雪降りかかるアンブレラ

/真夜過ぎて雪の香を聞く厠かな

/バイデンの耳はマスクの紐架かり紐懸かりゆく眉まみは世界を

/冬ざれてひとりの道を散歩かな

/花粉来て脳のどこかもむず痒い

/朝刊の新聞受けに冷えて落ち

/月白く甲府盆地の冷えまさり

 

倉石智證