空飛ぶ飛行機は例によってクリおじ様のものだ

今どき石炭ではないね

どうもソーラーで空を飛んでゐるらしい

20,12,28クリヨウジ「現代思想」表紙

 

で、飛行機に乗ろうよ

地上だけでは足りない

あれはパタパタと翅を動かして

のんびりと好きな方に飛んで行く

新種の飛行機は思索するにはぴったしだ

 

みんなお釈迦様の掌にいるんだと思へば

空を飛ぶ火の鳥でさへ

お気楽に口唇を開けて経を唱える

なにしろ仏国土は「十万億土」と

ちょっとやそっとで行きつけさうもない

孫悟空であってもなかなか悟りは啓けないものだ

ご自慢の如意棒が不意を打って伸びる

でもとてもじゃないがお釈迦様の掌の内からは飛び出れない

 

極楽浄土は、西方十万億土の彼方に存在すると云はれてゐるよ

偉い人がおってサ

なんでも自由自在に出来るんだッて

で、あの飛行機に乗ろうよ

パタパタと翅を鳴らして

のんびり気ままに空の散歩にでも行ってみないか

手放してしまへばみんな楽になれるんだってさ

あの人がさう云っていたよ

 

倉石智證