寺島兄

 

なるほど日経か朝日新聞の評論を読んでいるみたいで、

知的に刺激を受け興奮した。

まず、流れるような論理的に分かりやすい文章に感嘆した。

七十歳も過ぎると、世間と、世界にどうしても憂えるのだ。

じ様の心情がよくわかる。

ただ、感情に流さるわけでもなく、

時系列(グローバル化)と、出生した記事(病弊)の流れ等に沿って、

基本的な原則「agree to disagree」、ではなぜ、とか、そしてこれから(米中)、

とかの力学的関連が述べられていると思ふ。

 

アメリカが独り勝ちした歴史は、

まず自身の大陸が爆撃されたわけでもない第2次大戦後と、

1989,12ブッシュパパとゴルバチョフの「マルタ会談」後の、

東西冷戦了、一気にグローバル化へのダッシュ(多国籍企業)、

中国はまだ天安門事件の世界からの制裁のさ中(『韜光養晦』)、

日本はバブル崩壊のさ中、

ようやく雁行の発展に途に就いた韓国、香港、台湾、シンガポールなどは、

まだまだ民主化のさ中、自力での発展はとても賄える状況ではなかった。

ヨーロッパではイギリスがポンドショックに見舞われ、

ドイツは東西統合が為ったが、そのコストに苦しんでいる。

エウロペは1991「マーストリヒト条約」などEUの前身、

通貨統合に向かって走り出したばかりだった。

原油は1990年代を通してほぼ1バレル=20㌦。

クリントはブッシュパパに

「ステュービッド、イッツ、エコノミー」

と云ったものだった。

クリントンの下で米国は双子の赤字を解決、

膨大な黒字は次のブッシュ、ジュニアで

「9.11」後散財されることになる。

 

歴史はかなり必然だなぁ、と思ふ次第である。

ヴェトナム戦争による米国の双子の赤字が、

→「ニクソンショック」をもたらし、

米国と云ふか世界は金本位制からつまり、地べたから遊離した。

1970年代初頭からすでにマネー資本主義が始まっていたのである。

資本投下から得られるつまり、実需はどんなに生産性を上げても、

そんなに高等な利回りを得られるわけがないのは、

すでにジェポンズのパラドクス、

幕末の英国の経済学者によって説明されている通りだ。

石炭などどんな鉱区でも坑道が深く、遠くなるにしたがって、

利回りはどうしても悪くなる。

ニクソンショック後、資本主義は

「物を作って売る」と云う単線路から複雑系へ、

利回りにどうしてもリスクと限界性が伴う実需経済から、

“強欲”───額に汗をすることなく、インテリジェンスを回す、

あらゆる金融商品が開発され始めていったのだ。

 

サッチャーが「ゆりかごから墓場まで」をなげうって、

「世の中には社会と云うものはない」

と自己責任の小さな政府と、

徹底した市場主義を掲げて登場したのは1979,3。

徹底した福祉政策は終戦後英国においては極端な政策であったが、

世界においてはまだマルクス経済学が亡霊のように地勢を彷徨い、

日本では都政では美濃部、内閣では田中角栄と、

疑似社会主義は行政の財政を食いつぶし、

大平内閣に至っては初めての赤字国債発行、

政府の歳入欠陥はいよいよ露わになった。

ここに1980年代、ハイエクやフリードマン等、

新自由主義(小さな政府「自己責任」)か始まっていったのも必然ではなかったのか。

 

くたびれた(笑)。

 

云いたかったのは

アメリカの一人勝ちが

① 1920年代、ポンドからドルの基軸通貨へ

② 第2次大戦終戦後の一人勝ち

③ 1990代の冷戦終結後の世界情勢の中での一人勝ち

④ 2000のITショック

⑤ 2001の「9.11」

(←アラブの“ルサンチマン”10年以上にわたる米国による石油マーケットの支配)

⑥ 2008の「リーマンショック」

(1999「グラムリーチブライリー」ワンストップつまり行き過ぎた“銀証融合”)

 

2001,12中国がWTOに

2010にはGDPで日本を抜き去る。

2028にはGDPで米国を追い抜く予想も。

つまり現在は曾ての米国と同じ、中国の“一人勝ち”の様相

と云ってもいいのではないか。

武漢から始まったとは云へ、

中国は一党独裁共産主義「社会主義資本主義体制」の下、

ほぼコロナをアンダーコントロールしているものと思われる。

春節では何億と云ふ人たちが故郷等を目指し中国大陸を往来した。

日本の“Go To”の比ではないのである。

台湾然り、韓国然り、まさにコロナ制圧こそ経済であることを、

分かりやすく実証して見せている。

(野党はどうして“野党外交=台湾、中国、韓国”を展開しないのか。)

一衣帯水のすぐお隣に「コロナ=経済」を実践している国が存在している。

海と陸のシルクロード。

マネーではAIIB。

元の国際化「デジタル人民元」。

そして国際機関における「制度的発言権」。

貿易や生産物における中国標準化。

強力な車社会における“EV化”。

アジアをはじめ強力な世界におけるサプライチェーン化。

北京、天津、重慶、上海、香港・マカオ、深圳とう、

都市の広域デジタル化と近代化(生産性)。

さらに宇宙にまでと、月の地べたを持ってこようとロケットを飛ばした。

コロナに於いてアメリカも欧州も混迷の極みである。

日本は失われたすでに30年に突入している。

もろともに中国の“一人勝ち”が始まっているのである。

勝ち馬に乗るか。

14億人と云ふ資源。

ユニクロをはじめ、人々は冷静さを失い、

それにくらくらし始めている。

 

倉石智證