/彩や柿の葉寿司と賑わひぬ

/もてなしや酢飯もこれで柿尽くし

/うからどち無沙汰であれば振る舞ひぬ柿の葉寿司と妻は朝から

/落ち葉掃く人生の右無かりけり

/落ち葉焚き日向にわれの影も焚く

/柿色づく娘色付くころなれや

 

/破れ蝶の右から左人の声

/落ち葉散る見においでよと葡萄棚

/秋草や帽子のことも認知症

/丁寧に巨峰は摘まれ粉を吹いて

/帰り来てまだ気が付かずセンダンソウ

/草黄葉庭下にあり名も知らず

/芋掘ってみな笑い出す形かな

/芋掘りや地の香奠と収穫祭

/柿の種はよ葉の形する健気かな

/鱗雲亡き母のこと恋しがる

/秋草の中の散歩の姉妹かな

 

倉石智證