いつもの散歩のコース。途中の農小屋で手押し車に腰を掛け休憩。炎帝大暑を叱りつけ・・・。

/炎帝に我もの申す生身魂

/サイダーの安売りついで卵の日

/トリミング桧葉の類のさっぱりと

/ヤブランの涼しさ誘う庭の奥

/名にし負う南高梅の干されけり

/梅干して梅干しとなる妻の謂ひ

/脳漿に蝉鳴き出でて無言館

/八月の兵装直ちに解かれけり

/青雲香香炉の灰をきれいにす

これから茶こしできれいに篩う。

/蝉鳴くやもうすぐお盆墓洗ふ

/掃苔そうたいや草引くこともお盆かな

/私は二十一歳だった。お墓の裏に回り見る。

/夏の夜は疲れ心に Maugham かな

1938モーム『サミング・アップ』

「人生に理由などなく、人生に意味などない。これが答えである」

生命の連続性と死の不可避性。

/蝉鳴くや汗と不安の敵地かな

/燈籠に「平和」「コロナ」と書かれけり無心の子等のマスク姿の

/叩かれて昼の蚊を吐く木魚哉(漱石)

/ピーマンな野郎夜郎自大かな

河野防衛大臣の“いらつき”。敵基地攻撃能力の質問に対して。

 

倉石智證