/夏雲や一人一人にルーデンス(遊ぶ人)

/洗車してオギノの券を忘れけり

/ポイントの十倍の日夏雲に

/雲の峰いくつ崩れてへこたれぬ

/税務署に日傘団扇の女翳ひとかげ

/糠床も喜ぶ朝餉モーツアルト

/枯山水活けてなかなか紫陽花の

/古ズボン仕立て直して短パンにお針仕事にば様喜ぶ

/巨峰の日スモモの出荷まだ続き

/梧桐の葉っぱは大き象の耳

/秋海棠秋先駆けて咲くならむ

/チクチクのサコケ幼き日の青く(イラガ毒毛虫。山梨ではサコケ)

/蒸し茄子を指で裂きたる妻であり

/葡萄樹の蛇下りられず夜もすがら

/ヒマワリの必ず測る陽の光

/ばーさんの散歩を値切る暑さかな

/顔洗うまでの長さや夏の朝四の五の十回声寝床から

/三密まで行かず夫婦の密度かな魚の小骨取りてもらひし

/窓開けて五族協和と夏の宿

 

倉石智證