この雨で夏草は“吶喊とっかん”と攻め上がって来る。

/夏草や兵どもに追ひつけず

/オシロイバナたれに化粧を夕泥む

/藤蔓の眸は夕暮れを探しゐる

/兄さんは妹子を連れ半ズボン

/夏薊そこにおまへがゐる不思議

/天ぷらのオクラの花は置ゐといて

/天ぷらのオクラは産毛もろともに

/揚げてみてオクラは夏の薄緑

/土地柄を責めるわけにも月見草

/ジャガイモの畝突き崩す雨の前

/梅雨湿りば様のオヒゲ濃くなりぬ

/正直に生きたい背中草引き女

草引き女は植木場の草を引いて草臥れちまって。

/インゲンもヒマワリの名も忘れけり納豆ご飯朝餉忘れず

/ポンペオの腹膨るるに中国の共産党のXiシィーさんのこと

(Xi Jinping習近平)

/蝸牛角突き合わせ梅雨暮れるコロナばかりか新冷戦と

/桔梗のさりとて四角四面かな

/遠雷の落ちて灯りの百姓家

/輪紋の貴陽にうれし塾し来て

出荷前の撥ね出しを頂く。

/一夜さの夢に熟れ来る李かな

/糸トンボ翳へすばやく飛び込みし

/ヤブランのいくつもの珠露の玉

/梅雨旨し鰯はマリネ バジルの葉

/八方から花の便りをリフトから

娘は八方池までハイキング。お天気はあいにくの曇り。リフトの上から花野を。

 

倉石智證