「有線放送が鳴って」

窓を開けます
風は右から左の方へ
ぼくはそして
風は美しいと思ひました
まだあの下ではだれか働いていますよ

有線放送が鳴り出しました
家路を急ぐやうに
そして
誰しもが誰かを許すのです
夕暮れの時刻がやって来たのです

 

倉石智證