/閼伽あかに置くあぢさゐ花の大一輪

/丈高き草も花野の用事かな

/夏草や花の背丈を超えゆけり

/酔芙蓉水多ければ腐しけれ

/七月の花の浄土と巡りけり

/車から降りて少しを花遍路

/雀の子飛べば葭の葉揺れもどり

/昼顔の二度寝の後の目覚めかな

/星形にオクラ刻んで朝餉かな

/この指がいけないと云ふ虫殺す

今年も揚羽蝶の幼虫。山椒の葉っぱが大好物。もう少しで立派な緑色のイモムーに変身。

/お閑なのカラスの会話電線にけふは葡萄の消毒をする

/ソルダムをバケツに採りて函詰めにちょうど雨など降りて来たらし

これはサンタローザ。

/マルシェまで魚求めて増穂町マスクの人等閑散とせり

/黒猫の屋根に伝いて黒揚羽塀の下端を飛んで行きけり

/道端に草刈る人ら円座組み雲の流れを待ちゐたりけり

/人類は中途半端に生き残りコロナに追われ道を左右す

/地蔵岳に雲が素早く流れゆき北岳辺り径閉山す

/ばーさんの頭の中の(混濁)コンダクター

 ポストに手紙ちゃんと出せたか

/蔓這わせゴーヤは立派に青簾

/桃くれて雨あがりけり別れけり

/ズグ出せと云はれ角出す蝸牛平伏へぶすの沼に蛙鳴くなり

 

倉石智證