思想、信条そして表現の自由だ

やけにけふは瓦屋根に鵯が鳴き募ってゐる

 

夢のケンタウロスの方へ

多寡を括って飛び出す

緩やかな放物線

しかしその先は波が海岸を洗い

ヤドカリの散歩以外

昼に建てた砂のお城は崩れ

おほかたは結局痛い目に遭うのだ

 

思想、信条そして表現の自由───

懇ろになる

あなたに似たものが急に拓いて

ラッラッラッと歌い出す

さうかと思ふと不意とふさぎ込んだりする

ちょっとした丘の上のペンションのヴェランダで

たうたう二人きりになったとき

わたしは海岸に向かって白旗を揚げやうと思った

 

様々な人たちがゐる一階の光景───

わるかったね

こんなところまで付き合わせちゃったりして

もういつもすぐそこに来ている

最後は、無心に

血のやうな赤いバラが似合うだらうと思ふんだ

さやうならをして

すべて丘に登ってくる人たちに

今度こそ無邪気に手を振って

そしてまた夢のケンタウロスの方に

思い切って

したたかに

ダイブする

1953オスカル・ドミンゲス「無題(デカルコマニー)」

 

倉石智證

テッサリアの山中に住み、生肉を常食として野獣に近い暮しをしていたが、

酒好きで、酔うと好色になり人間の女に乱暴を働く性向を有したたため、

ラピタイ族との間に争いが起り、戦闘に敗れてテッサリアを追われて、

アルカディアに移住した。

ところがここでも酒が原因でヘラクレスと争うはめに陥り、

この英雄にさんざんに痛めつけられたという。

半人半馬。(webより)