/真っ赤だね社会的距離罌粟の花

/間引き菜に摘果全体最適と五月の風の罪を軽くす

/競ひ合ふオオキンケイ(艸)と夏日かな

/富士閉じて雪溶けてゆく緑かな(閉山)

/露天の湯緑懐かし湯布院のタオルを見れば其を思ひ出す

/花活けて今何刻と綾目かな

/柿の花落ちてにわかに色泥なず

/小松菜の朝採り翠五月露

/活着に五月の雨の余りある

/苺熟れて蟻嗜たしなまぬ色もあり

/お隣の薔薇の花など気に懸かり

/(酒場)放浪記コロナであれば五月闇

/五月風巨峰の花穂の弾け初む

/山椒の葉っぱは夜の炒め物(マーボ春雨)

/牛祭り賢治は宙に浮かみけりサンチャゴまでのとほき道のり

(宮沢賢治がスペインはパンプローナのこの地に生まれてゐたら)

/門柱に柘榴の花のまず一輪

/芍薬の花の奈辺を見ず知らず

/童謡にばば帰りゆく朝っぱら妻も思はず唱歌親しむ

♪「正直爺さんポチ連れて…大判小判がザックザックザックザク」

/銭葵あふゐ思はず天を仰ぎ見る

コロナ給付金、嗚呼(笑)。

 

倉石智證