/はてけふも晴れて松掻く松日和
/松芽掻き梯子下りしはお焼きとて
/チューリップ花腐しゆく蕊捨てゝ
/チューリップ命なりけり花腐し
/花腐しついに崩るゝ城の如
/気まぐれに過ぎて恨めし春の雨
/野良猫の春と横切る家居かな
/部屋に活けしカラスノエンドウ豆付けた
/独活の香を微かに隠すらう麺の母娘で啜る湯気の形に
/土手長きモネの絵の如矢車草自転車で行く土手の長きに
/なんにでも隘路燕の土咥え
/張り合ってマスク二枚の妻なりし南アルプスまだ見ぬマスク
/ヴェニスでは疫病えやみマスクの祭り過ぐ運河に舫もやう水の調べよ
/イプキスは「マスク」映画の犬なりきシネマ最後はハッピーエンド
/あゝ barrel 油はついに「0」を割るお金払って買ってもらいき
/オムロンの人もコロナに勝てなくて立石電機けふも改札
立石義雄氏コロナウィルス肺炎死去(80歳)。合掌。駅の「改札」や銀行の「ATM」に特化。
/百代の過客かかく牡丹に過ぎ行きし
/牡丹咲いて私暫くコンシェルジェ
/ほー丹のこれから富貴になりゆくや
/ほー丹の雨に唄へば色を増し
/ほー丹にばば声を掛く咲き初めし
/しばらくは牡丹牡丹で過ぐすかな
/大輪に咲けば牡丹に夕間暮れ
/牡丹花四時を報せて余りある
/ほー丹や時時刻刻の物語
/うれしきは牡丹百態飽きもせで
倉石智證






