1936岡本太郎「傷ましき腕」
わたしが直感する・・・は四角四面で
困ってはいますが
地中から海を招き出そうとするなんてもっての他かと思ひます
それならぼくにしたらどうなんでせう
一層スピードが加わると
「いっそ丘に登れ」
あなたが云ったのですから
知らんふりしないで
なんならおまいさん、
と云ふのもありますよ
提案なら面白いこともあります
反対に地面の下に星の夜を開く
なんて云ふのは是非どうでせう
会議室ではみな気真面目な顔をして前を向いています
いきなり指を差されるとしどろもどろになる
顔をもう真っ赤にして
どうしても反対意見を云はなければいけけないんですかね
まッわれわれは、と云ふことにしましょう
ことこまかく云へば「我々はー」、
になりますが、請願に行くにはこれしかありません
地平に出たら全員で一列に並ぶ
挙手の準備をしましょう
星を踏んで歩く
真っ暗な海に向かう
もうすぐ
湾岸に出る
日がな灯りが耿耿と点いて
あそこでは六千人がとこ働いてゐると云ふことですよ
コンビニは労働者でいっぱいです。
私たちは、と云ふ時の私たちはどの位置の私たちなのであるか
私はと云ふ時その時の私はどこに基準を置いているのか
おまいさん、とかあんたとか呼び習わされているけれど
ごまかしたり、しらばくれたりして、
どこかに紛れ込んだり、逃げ込んだりなんかしないですよね
まずは様々な主語による林に入る。
不意に黙り込んで
急に辺りは全体に静まり返った。
倉石智證
