/雪霽れや富士群青のなかにあり

/忘れないあなたに少し針供養

/インフルや武漢災難針供養

/鷽うそ替えの燻くゆるを膝で回し見る

/寒椿落ちるともなく耐へゐたり

/待春や風に光の眩しけれ

/バックして車に少し冬の疵

/ホルストのジュピター飾る冬銀河

/幾たびもスキービデオを見てゐたり

/夜間瀬にも雪降り息の吹き返す

/肉ゴロのカレー息子に春隣り

/部屋にゐて冬帽被るオヤジかな

/立ち漕ぎやみな北風の子等になり

/立ち漕ぎや北風の子等歩道かな

/幾たびも呼べどば様の愚図ごねるベッドの中に冬ごもりする

 妻に粗相、しくじったのを叱られたのだ。

 

倉石智證