与謝蕪村「富嶽列松図」
ひょいとつまんだ
それなんかつまらんと
ひょいと現れた
ひょうきだなぁ
ひょんなことで案外近いんだなと笑いあった
飄々としてゐる
意表をついて表面を取り繕ふ
まだどこへ行くのかは決まってない
あぁ、ひょいひょいと
よくも畝を越えてゆくもんだ
美保の松原にふんどしを懸けて
ありゃあ濡れ衣だと
富士のとッぱずれ
ぐんぐん行けば葛飾北斎もにっこり顔を出す
にっこりこと富士をつまんで
甲斐でするより富士の高嶺に
駿河よいよい
ぬっと顔を出す
お日様が笑ってゐる
ひょいとつまんだ
富士のすそ野がぐぐっと空へ
トンビがくるりと三保の松原
ありゃあ濡れ衣だおいらのふんどし
やれやれひょんなことで
ひょっこりひょうたん島
ぷかぷか
小春日和に
昔しゃー肥を担いでひょいひょいと
よくも畝を跨いでいったものだ
森の石松のーえ、富士の高嶺に
のーえ、茶の香り
倉石智證
