/南瓜見に万霊節(ハローウィン)を明日にして

/ありふれた暮らし庭には石蕗つわの花

/ヒバゆへに刈られて面つらの男前

/ばーさんに咳こんこんと木の葉髪

/ばーさんの金壺眼かなつぼまなこ木の実降る

/一人居にゴホンと云へば龍角散

/新聞の落ちる音聞く風邪ひきさん

/醍醐味は奈辺なへんにありや柿のゴマ

柿は医者要らず、て云ふのに、ついに僕にまで風邪菌が・・・。

/柿の木にスズメと鵯ヒヨの縄張りぬ

/点滴の話などして紅乙女

/ひげ根取るモヤシは昼のお椀かな

/ベリーAの葉の枯れゆくを棚下にコンテナの音軽やかに入る

葡萄ベリーAの遅い収穫。葡萄の玉は黄金色の陽の光を含んで。

/企みや七十過ぎの秋の宴

/除草機のシーズンオフと秋の音

野面のあちこちから除草機のダイナモの音が聞こえてくる。

さしもの雑草も、“これまで”と勢いが衰えてきて、除草機もあらかた最後になる。

/狭庭さにわ辺に紅葉兆せる佇まむ

/狭庭辺に小さい秋真実ほんとこんなとこ

 

倉石智證