/暑苦し凌霄花のうぜんかずら風待ちぬ

/風の盆風の先より暮れゆきぬ

/ガガイモも衣をまとふ良夜かな

/しばらくは南瓜で過ごす百姓家

/影深き家またけふは冷索麺

/モロヘイヤのねばねばが好き冷索麺

/女郎花をみなえし冷えゆく夏を惜しみけり

/身祝ひは毬イガに零れる栗の実も

/遠花火音なき 虫の声生るゝ

/秋兆すむらさき偲ぶ式部かな

/韮の花白さは風のレースかな

/花韮や蝶を遊びに誘ひけり

/花韮や蝶遊ばせてネコジャラシ

/逃げろ逃げろ蝶にバッタ、有線放送台風が来るぞ

/上皇妃憂ひたまいし胸乳に令和と云ふも胸躁ぎして

/乳色に愁ひは深くくれ泥なずむ令和といへと胸乳むなち躁ぎぬ

/令和とぞ麗しきかな此の国に愁いは深く国母こくものひとに

/手を置きぬ左のお胸丘のうへ乳りし兒のゐましすめらぎ

 

倉石智證