/恐竜が夏の季語へと雲の峰

/花オクラ秋近づくを知りにけり

友人中島展明氏の夏の送りもの。

/仏壇の西瓜は和顔施と甘く

/書割にぶつかり合って蝉鳴くや

/柿の実の過ぎて色づく十五日

/花韮のレースの中へ蝶墜ちぬ

/風流や犬嗅ぐことも月見草

/狗尾草エノコロの巫山戯てばかり風の乱

/山間でアッパッパ着る勇気かな

/ステテコに呑めば忘れる暑さかな

/朝顔の一輪深き淵の色

/紺碧の空滴るやつゆ草に

/鳴き急ぐなよ蝉しぐれ鳴き急ぐなよ

/急かされて鳴き急ぐなよ蝉しぐれ

/蝉しぐれ潮騒のごと曳きてまた

/夏草の海に浮かめる甍かな

/茄子紺や妻の手料理茄子尽くし

/飲食おんじきやすでに真夏の夜の夢

 

倉石智證