ぼくらはこんな風に世界史や、日本史が書き換えられてゆくのはとっても厭な事だから、

“選ぶ”と云ふことによくよく深慮、慎重に誠実にならなければならない。「社会公民」と云ふ教科ばかりでなく、大学において“選ぶ”と云ふ学問を確立し、科学することすら大事なことなのではないか。

トランプが生まれ、習近平が生まれ、ジョンソンが英国の首相に、プーチン、エルドアンは権威主義をいよいよ強め、シリアのアサド、ベネズエラのマドゥロは狂気だとも云へる。そして、北の将軍様は制裁に追い詰められながらも意気軒昂である。理性はかすかにドイツのメルケルさんのみで、それも心もとなくも風前の灯のやうに見える。

世界が「元和偃武げんなえんぶ」(1615パックストクガワーナ)と武器を収めると云ふ方に全員がこぞって投票すれば、それは平和に結びつくと云ふことだから、世界のどこかから始めて、たぶんそれはアメリカが率先することで、国内における銃規制の徹底を投票にかけてもらうことなどどうだらう。世界の軍事費の総計は約190兆円。銃があるから無差別な大量殺戮が起こりやすくなる。武器を無限に供給するから、無辜の人たちが飢えや死の恐怖に曝されることになる。世界が泥だとしたら、僕らはもう一度“選ぶ”ないしは“選びなおす”ことから始めなければならないのではないか。

 

■自民57名(比例が19名)

全国で32ある一人区。“一票の格差”を減らすためにはさらなる合区も考える。

それに従って比例特別枠も増やすことも想定。

■参院定数6増⤴する公職選挙法改正→改選数124議席に

 

比例投票は政党や個人名ではなく「政策」に対して───

まず来るべき衆院選の比例について云へば、各政党は必ず政策の優先順位を番号によって表し、それを政権党になっても違えることがないものとする。有権者は比例に於いて、政党名や個人名ではなく、自分が一番欲してゐる実現して欲しい「政策」を記入することとする。比例投票数は各党の①②③④⑤…等の政策優先順位に合致した党に優先的に振り分けられ、各党の比例当選人員はドント方式によって割り出される。万が一政権党になって後、例えば「社会福祉」が一番と云っていたのにもかかわらず「憲法論議」を導き出そうとするやうなことがあったらば、問責決議に準ずるようなペナルティを課すことになるとする。また例えば①が各党とも社会福祉、と云ふことになったら、政権与党も野党も党議拘束を外して、プロジェクトチームとして参集しなければならないとする。問題解決に対して集団指導体制を基本とするのだ。喫緊の国益に対しては右も左も、保守もリベラルもないからである。

国民投票について───

私の考えでは「国民投票」のことではあるが、必ずしも議会による発議ばかりではなく、手続きとして国民が自発的に100万とか300万とか署名を集めた段階で、国会の審議を経て、内閣は直ちに国民投票の手続きを進めるものとする。僕の考えでは決して自民党の「9条」のことではなく、沖縄の辺野古の問題についての国民投票である。沖縄の県民投票は無視されてしまった。地位協定ばかりではなく、他にもたくさん国民投票の議題はあるけれど、とりあえずまず、「普天間返還」「辺野古移設」に関しての国民投票を実行してもらいたい。自民党の「9条に自衛隊明記」に関して付け加えれば、解釈で集団的自衛権の行使が可能にしてしまった段階で、「自衛隊員の皆さんよく死んでくださいませ」と明記するやうなものだ。専守防衛で侵略は海を渡るものと断裁してきた「憲法9条」に対して、どちらが死に易いかは子供でも理解できることだ。

 

選挙“選ぶ”と云ふこと───

ではこんなところにヒントがあるのではないか。太郎さんは99万票を以って落選した。「比例では山本太郎とお書きください」。特別枠は自民党が鳥取と島根、徳島と高知の合区から考え出した選挙運動が満足に出来にくい候補者が確実に当選できるようにとの苦肉の策である。候補者10人のうち9人を比例で、残る1人を東京選挙区に擁立した。令和新選組はそれのシステムを“逆利用”した。2人は比例で当選したが、しかし「安定の東京」を棄てて比例に回った太郎さんは99万票と個人では最高の得票でありながらしかし、残念ながら党首本人は当選を漏らした。諸派ではなく「政党」として認められるためには、5議席以上か得票率が2%を超える必要がある。山本太郎とその仲間たちの令和新選組は、その名前の出自の通り“新しく選ぶ”、選ばれて得票数は228万票、得票率は4.6%と出足がおそかったにもかかわらず驚異的な数値をたたき出した。

因みに立憲民主党は参院獲得議席は改選9議席から17議席と伸ばしたが(比例8名)。

比例得票では(17年→19年今回)1108万票/得票率19.9%→792万票/15.8%と減少。

自民党は比例獲得議席は19で、比例得票数(政党名+個人名)17,711,862票。特別枠2名。

最高得票者約60万票

佐藤正久237,432票/橋本聖子225,617票/山東昭子133,645票

最低得票者23,450票

佐藤正久、橋本聖子氏は約20万票台、あの山東昭子氏は13万票台。

そして山本氏は99万票を獲得しながら落ちた。ではなぜこんな不思議な結果になってしまうのか。比例で当選者数を決めるのはドント方式と云ふ方式を用いるからである。むろん比例であるからに支持得票数が多くてあることが前提にはなるが、各党の当選人数は各党の総得票数を1とか2とか3とか…整数で割って。その商の大きさによって分配されることになるからだ。

選挙は選挙区と比例区によって争われる。そしてここからが本筋であるが、どうなんだらうか、新人はともかく、少なくとも議員経験者、また政府内閣中枢に属していた人は全く個人名で全国区から出ていただくことにする。選挙と云ふからには例えば議員時代における立ち居振る舞い、言動、審議、法律制定なども含めての通知表に他ならないからだ。この全国区一本の投票では、政党名に拠らずまったく個人名によって争われることとする。“世襲”と云ふ話も喧しい。「おらがお国の」と云ふのもうるさいかぎりだ。地盤、看板、カバンから脱して、その人個人の優先政策、理想・理念、倫理観、民主主義を維持するためには憲法への敬意なども欠かせない。そしてその上での人格だ。それらをすべてひっくるめての通知表と云ふわけである。参議院は地方を代表する、と云ふが、いずれ憲法改正が必要と云ふならば、参議院の存在自体をもっと研究しなければならない。少なくとも今の段階では選挙区で争われる議員も、根本において国益を外すわけにはいかないのではないか。国会において日々多数決は国益を念頭に審議等されているからだ。

 

そして再び自民党の獲得議席のことである。自民57議席(内19議席が比例)───。選挙区での当選者が38名と云ふことになる。まず選挙区枠での有名人(閣僚経験者等)は全国区の方に出ていただく。選挙区枠は与野党ともに新人同士で争ってもらった方が政党や、民主主義の新陳代謝になっていいのだ。そして全国区は与野党ともにすでに名前の通った方は改めて政策を押し立てて、政党ではなく個人名で相争ってもらうようにする。さてそれの方が公平性が担保されるのではないか。山本太郎氏も当然当選域内に入ることになる。政府、政治は日々化学変化である。山本氏に投票した有権者たちは、もちろん政策等の具体性に於いてのみ投票したわけでなく、停滞し逼塞する経済や社会に何か変革を起こしてくれるのではないかと云ふ期待に、投票したのではないか。我々大衆は時に合理や、正義ばかりでなく、明らかにチェンジを欲するものなのだ。

 

参議院は「森友、加計」ばかりでなく自衛隊レポートの隠蔽、虚偽報告、慰安婦、徴用工問題等にしても、議員席に於いて寂せきとして声さえも聞かれない。良心としての監視機能、その上しかもカーボンコピーとしての機能さへも不手際だ。いずれ参議院の存在については憲法論議が必要とされるようになると思ふが、まずその前に民主主義の手続きとして“選ぶ”、つまり選挙の改革を推し進めなければならないと思ふ。我々の民主主義では一般に代議制が行使され、民衆の権利は議員に付託されそれが国会を通して実行される。ところが冷戦が終結し、世界にグローバリズムと市場主義が一瀉千里と敷衍すると、世界に要素均等化と同時にその潮流に取り残された人々とうまく乗り合わせた人たちの間に圧倒的な格差が生じるようになった。そして、人々の不安や怒りに乗じていわゆるポピュリズムと云ふ政治手法が台頭してきたのである。

 

日銀は日本の大企業の大株主になってゐる。日銀はそして政府の借金を大きく肩代わりしてゐる。そして低金利にし為替も操作してアクセルを散々ふかしているが、国のGDPの成長率に対して、社会福祉等の費用が鰐の口のやうに乖離し始めた。さんざん借金をしてなんとか経済を保ってゐると云ふ、雇用も満たされているしと若者には人気のアベノミクスではあるが、経済同友会元会長の小林喜光さんに社会全体が茹でガエル状態と云はれる所以である。一方で国民の不安をあおりに煽って、防衛予算はあれよとGDPの1%枠を超えて行き、マネーは日本の雇用や税収に資することもなく米国の軍産に流れてゆく構図が定着した。マネーを正しく経済の中に持続的に置く必要がある。日米安保は全くの非生産性の根源であり、日米地位協定は人類が血を流して勝ち取って来た普遍的人権に対しての挑戦ではないか。結論をちょっと急ぐが、総じてこのままでは日本は沈没してしまふ。来るべき衆院選には何が何でもストップ・ザ・自民党を掲げなければならない。憲法論議は決して9条ではなく、“選ぶ”、選挙改革から始めなければならないはずである。

 

倉石智證