/指宿の宿の朝餉の窓辺には鳶ホバリング海の自在に

/風に羽根休ませて鳶のホバリング指宿の宿朝餉の窓辺

/指宿や門送りするハイビスカス車走らす海の潮風

/指宿や妻には朝のバイキング本鰹節あゝ腹いっぱい

ここで捕れた“本鰹節”のみにての茶漬け。

/指宿のオクラ畑の珍しき黄の花々ゆ涼しかりけり

/桜島かすかに烟る錦江湾海沿いの村鄙びたるかな

/廃屋にうち捨てられし火山灰松原越に桜島はも

/知覧では茶を一服し飛びてたつ赤い日の丸南の海へ

/カンナ黄に咲き乱れたる知覧かな外表に出ては泣いて励ます

/開聞岳に翼を振ってさやうなら我南冥なんめいの振武とならむ

/軍神を三角小屋に眠らせていざ出陣やぼッとん便所

劣悪な環境のまゝ、飛び立って征く。

/(山縣)狂介のやはり好きにはなれなくて西郷南洲追い詰められる

/南洲のここにて果てむ洞窟の上になだれる山の翠の

/水俣や蜻蛉群れ飛ぶ資料館猫躍り出す奇病を見たり

/杢くんのやはりうれしい笑顔には魂のことやはりかなしい

/体温は36℃にしてみたり夏の体温わからずじまい

/“花金ハナキン”はどこにて同じ九州の新市街地の賑わいははも

カウンターのお隣さんご夫婦と仲良くなって。

 

倉石智證