/やうやうと夏の明けゆく湯田の宿山の向かうは萩であるらし

/湯田の宿縮緬雑魚と云ふ朝餉

/壇ノ浦橋の高さよ関門橋松は緑に馬関の砲台

/潮騒のひいてはかへす蝉の声汗だくで引く宇佐のお御籤

/クス大樹幹に巻きたる注連縄に二礼四拍手一礼をする

/穢麻呂きたなまろ、和気清麻呂二人いて宇佐の神様いそがしきかな

宇多神宮の託宣───道鏡は清麻呂を穢麻呂と罵ったが・・・

/兀ごつとして岩にてありしを語り出すありがたきかな臼杵摩崖の

/臼杵さまお礼参りと石仏香

/石仏や人上り来て人や去る微笑を送る老い若きにも

/臼杵仏如来に首の復位して美男におはす夏木立かな

/涼風や天上駘風臼杵仏

/ナナフシの不思議臼杵に遣いとぞ看板にゐて文字を知らせる

/ナナフシに利生のありや臼杵仏

/崖のことホキてふ摩崖祈り来て臼杵の里にはや萩揺れる

/萩すでに風の予兆を孕みけり

/由布岳にガスの懸かりて露天風呂子供の声の美しきかな

/竹林の秀先ほさきに残る青き空露天やさしき由布の夕暮れ

/湯の里の踏切の音カンカンとやがて列車の赤く通りにき

/骨切られハモ昇天す冷鉢に挿頭かざしに梅の肉など少し

/厳チャンは広東省の人なりき湯布院に来てコンシェルジェする

立派な日本語で、若い広東省の若者は、丁寧に食卓の説明をする。

“切磋琢磨”APU立命館アジア太平洋大学は全寮制で。

 

倉石智證