/二歳児の全身に痣梅雨の寒む(詩梨ことりちゃん)

/枇杷の実のしるき露など思ひ出す(身体とたましひが壊される)

「時は今雨が下しる五月かな」(1582明智光秀)

/下しるやばばは縫物緑雨みどりさめ(雑巾9枚)

/緑雨りょくうです。思いッ切り足蹴ッ躓く

/青梅や母の手指のやはらかく

/でで虫のきっとどこかで噯気おくびする

/青梅てふ武蔵野にありけふの雨

/七色に少し加えて雨の色

/紫陽花の毬を結びて一仕事

/青梅に梅酒自慢の亭主かな

/青梅の梅広口瓶の主となり

/りゅりりゅりと雨に鳴く鳥ツバクラメうれしいのやら寂しいのやら

動けんようになるとみんなヤッケにならんといけんから、散歩ぐれえは歩くんでんよ。

何もすることないから、横になるのは楽だけん、寝っ切りになったら困るけんね。

やッだよー、自分のことがでんようになっちゃって、

世話やかれなきゃなんもでんようになっっちゃって。

ば様はけふ、下の方をしくじった。

しくじったのはいいがその襁褓をどこかへしまい込んでしまった。

ば様は知らないと云ふ。

そんなことはないと首肯しない。

妻がやっと臭いを頼りに探し出すと、

「やッだよー」と…。

 

倉石智證