/緋牡丹を背中に入れし昭和かな

1966,1/13「唐獅子牡丹」

1968「緋牡丹のお竜」

/存在の花王牡丹の風の中

/高貴なる花の回廊四月莫迦

/ほーたんとため息をつく花芯かな

/花の美しいはなきに牡丹かな

/これはこれは両手に余る牡丹かな

/一年を廻りて花の牡丹かな

/牡丹座りしを芍薬蕾つけ

/ほーたんの暫し放恣の昼下がり

/松芽搔きこれにて平成了はりとす

/藤房のシャワー陽の裏陽の表

/藤房の五月の空を待たずとも雲呼び蜂も呼び寄するかな

/放恣なるまゝに牡丹やあきらけく

/座りしを人寄りてくる牡丹かな

/ほーたんと声かけ道を出て行きぬ

/乱を為す牡丹は花を整へず

/ばーさんの因果の所為か石垣に咲きし菫を引きて千切りし

気が付いたら───

あ~あ、ばーさんはこの菫の花もタンポポもきれいさっぱりとむしり取ってしまった。

畑にあるものはたいていがば様には雑草となる。

雑草はば様には終生の天敵、困ったものなのだ。

ば様の両手の親指は長い雑草取りの所為で外側へとひん曲がってゐる。

ば様にはもはや美しい、なんて云ふ余地はない(笑)。

 

倉石智證