/北上す関越街道花吹雪

/君子闌の君子にならん呟けり

/大源太を手近に呼んで蕗の薹

/雪嵩の溶けて端から蕗のたう

/妻呼べば風の中ある蕗の薹

/妻の手に光り集めて蕗の薹

/土手行けばイチゲが誘ふ春日かな

/イチゲ咲く春の空ではないかいな

/さかしらのありや菫のゆかしがる

/雨だれのトンネルとなり雪解川

/雪折れの桜蕾の光りかな

/蕗の薹の黙って天ぷらにされり

 

倉石智證