/ばーさんに鼓腹撃壌こふくげきじょうおらが春

/春光はるかげや尻の辺りも浮かれ来る

/さりげなく梅見てかへる明日かな

/梅が香や桜東風さくらごちにはまだ早く

/わたしどもはと云って白梅の中へ

/イモ植ゆる亭主お気楽ゲレンデに

/ゲレンデに春の雲など飛び退しさ

/春の雲潤みて鳥の躁ぎ出す

/初韮のさはさりながらお味噌汁

/農夫畑に出て腹いっぱいに春を吸い込む

/点として夫婦の間合い春の畑

/ででぽぽーの聲どこやらに春隣り

/多摩川の土手歩く人犬ふぐり

/誕生花雨の衣にキブシかな

/啓蟄やおのれを啓ひらくすべもがな

 

倉石智證