「を月様幾ツ十三七ツ」(1837没仙厓和尚)

 

お月さんこんばんは

コーヒーはブラック

お昼からのしつこい眠気を追い払わねばならない

こんな昼の

こんな夕べはめったにないんだから

ぼくの眠気を、眠り流す

窓を開けて

空気と云ふ空気をできるだけ思い切りとほくに

そして、入れ替える

 

月が出た乎

気が付けば中天にお月がぶら下がる

お月さんこんばんは

ぼくらにとってはとってもそっちの方にはいけないものだから

ぼくはこっちの方に

ぼくの部屋にきみを呼び込む

 

コーヒーはブラック

とてもぢゃないが真ん丸なお月さまは

耿耿と光り増し

すぐに「お月さん、こんばんわ」

部屋の方形から眩しく溢れ出やうとして

たしかに誰が云ったのか

ほんと「スーパームーン」

 

倉石智證