/帰り来し高尾に梅のちちぽぽと

/枝古りて梅の花咲くこころめく

/眠たげになりし暖冬梅の花

/ばーさんはトイレに下着流しけるトイレは洗濯するものじゃない

/帰り来しはっぱふみふみ湯湯婆ゆーゆーぱ

/甲斐盆地四囲真っ白に出口なし

/悪玉を減らさんとして寒の鯖

/湯豆腐のことりと揺れを待ちにけり

/湯豆腐や四角四面ぢゃあつまらない

/気が付けば眼に痒みかな花粉時

/不老寿にパンツ穿いたかとヒヤシンス

/真っ先に雪国からの花便り

/愛燦燦ポストに落とす春の音

/謹呈の詩集が告げるフクシマの声は静かに地に起き上がる

いわきから詩の人の詩の言葉が届いた。

静かで、普通の言葉で、と云ふことだった。

斎藤貢氏───、

福島県の原発避難区域の高校の校長先生だった。

何と驚いたことに、あのわれらのギター弾きの欣ちゃんのお兄さんでいらした。

兄弟のDNAは詩でつながってゐる。

欣三くんはきっと素晴らしい美しい詞をギターに載せることだと思ふ。

 

倉石智證