/寒波来て喋る言葉もカタカナに

/大挙して新しき年迫りくる

/日向ぼこして今年の爪を切る

/日向ぼこ今年の爪を今年切る

/寒鮭の厳しきまでに口唇くちを開け

/鏡餅切り花清酒ポチ袋電池も買うて波乗り船に

/南天を飾り墓石冷えまさる

/夕まぐれ八つの颪の二つ三つ

/褒められもせずに冷え行く八つ颪

/来年もと云って玄関に送る(西のおばさんを)

/新聞を玄関に止め年越せり

(これからお出掛けする)

/通り過ぐ鉦の音告げる「火の用心」

/地下鉄を出て待つきみに冬銀河

/スマホ手にシートに落ちる師走莫迦

/きんとんを忘れ蟹タコ年用意

/年用意ばーさん後ろに忘れけり

/新年を皇紀で祝ふ古き人(2679年か)

/初電車、花電車にはならずして

/牡蠣鍋や牡蠣取り分ける妻であり

/牡蠣鍋やポン酢自慢の妻であり

/Telあって「わたしをスキーに連れてって」

/雪女赤い眸々めめして今夜待つ

/ラム肉や羊の歌をX'mas

/IWCなんにホエール(吼える)十字星

/脱退や生活の糧、食文化、牛、鯨にも喋らせてみよ

/かぶら寿麹酵母も年を越し

/かぶら寿司も眠りに就けり雪しんしん

/かぶら寿司あなたなれにし閨ねやの中

 

倉石智證