/妻の指二本の入りぬ大手袋

/気にかかる積雪情報岩っ原ぱら

/手袋を脱いでご無沙汰を詫びぬ

/ごんぎつねとか手袋を買いにとかあったかいね

/手袋をろくぶてとするをさなさな

/芋大根煮て語り部の夜となりし

/梵天の松江にかかる煤払ひ(松江城煤払い)

/とも猪口に鰯の脂寒造り

妻は息子のためにとて。

/白菜の太からしめて鍋を待つ

/着ぶくれてテニスフリーク朝の練(友人が)

/着ぶくれし犬連れし人着ぶくれて

/酔ひにしをよろづ彷徨う師走莫迦

/寒月やあと蹤ひて来るふりをして

/寒月やいやさお富と云ふ噺

/図書館へ自転車を漕ぐ日短ひみぢか

/三代は末代までと松手入れ

 

倉石智證