/山茶花の散っていっそセレナーデ

/塀による山茶花家人知らねども

/柿の里鳥の里でもありにけり

/冬柿の鳥の来るのを待つばかり

/煙立つ鳥辺にあらず里の秋

/ある家の紅葉は道に散りかかり

/血のゴミの詰まりしは某、畑紅葉

脳梗塞先週。赤子のやうな顔に。

周りは大変だろうけれど本人はいたって幸せなんだらうか。

/見る人の無くて畑の紅葉かな

/除草機や仏の座など畑隅に

/足萎えの隣家往来冬帽子

/糠床もやや静まりて手じまいぬ

/師走には物売りの声あったとさ

/物売りの声聞く村や冬に入る

/山茶花を活けて花片の二、三枚

/手を添えし朝茶に餅の話など

/白菜に水上がり来る寒さかな

季語なし───

/齢ふりてばばに髭ある無聊ぶりょうかな

/ごみ収集けふは新聞休刊日

 

倉石智證