あれもこの草藪に消へてゆく
と思へば小さなコロボックル
とても秘密めかしてこの夕景に
耳をすませば
世間は様々な音に満ちて
どんどんどん、トントントン、
きゅらりきゅらり、きゅるきゅる、きゅるるるる
ホロニックに
地に光彩は陸離して
眩しむ
空にあれらの雲を追ふ
田野に吹き鳴らす喇叭さへ
この地衣の起伏に沿って
吹き鳴らせと云ふ
ひとつ、解決つかぬ事
ひとつ、そのままにしてあること
みな同じぢゃあないか
粧よそほひて
知らぬふりして
それでもなほ、生き抜くと云ふ
あかあかやあかあかあかやあかあかや
古里にありて山景を見やれば
夕景ことのほか
人々はことごとく棒のやうにうな垂れて
みな両手に面を
あゝ、わたしは何をして来たのかと
凝っとその面白めんぱくを視る
倉石智證




