/スタンドにバッタも灯火親しめる

/茸採りあなた先へと熊の鈴

/老人の昼酒とゆく小春かな

/菊日和通夜有線が告げにけり

/喰うからにすぐに忘れる秋の膳

/門柱にシュウメイギクの明らけく

/仏壇の花分け墓にアワダチソウ

/ばー様にひと足ずつや花野途

/聞くならく花落つること落花生

/懇ねんごろに地豆となりて供されぬ

/落花生食べてみろよと甘皮も

/眉引きや天下一品眉の月

/冷へ切って山に籠れる紅葉かな

/わらわらと稲雀いなすずめ落つ穭田ひつじだ

/菊薫る皇后の日誕生日(10月20日84歳)

/皇后の日ごとゆかしくなられけり

 国母こくも清しき菊の香かをる

/ひんがしの空明けゆきて寿げる

 母の母なる誕生日はも

 

倉石智證